ADF2004に参加した感想と今後への期待
メルマガIDN第63号より転載

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津田武志さん(第26期生)
 初めてこの種の会に参加させて頂きました。世話役の方々のご苦労を察し感謝の気持ちです。アドバイザーの皆様の現状を垣間見て大変参考になりました。それぞれの分野で様々な活動をされている様子が意見交換の中から推察されました。現役時代とは異なりとかく狭い範囲の交際になりがちなこの頃、多くの方々の異分野での活動状況を知ることは大変有益でした。 今後はテーマ別の討議に加えて、折角の交流ですから、お互いの現況や体験談の紹介を通じての意見交流の場を作る(時間を増やす)のは如何でしょうか。生の声を聞き、互いにアドバイスや有益情報の提供をし合う事が出来るなら参加に魅力を感じます。

鈴木勝治さん(第19期生)
1)アドバイザーとしての活動方法を暗中模索で探していたのですが、フォーラムに参加して多くのヒントが得られたのは収穫でした。
2)今回、多くのアドバイザーと知り合えることができて、私の貴重な財産になりました。又、一人で悩んでいた問題にも、同期の友人の助言により「やる気と勇気」を頂きました。
3)事例発表は非常に有意義でした。又、今回頂いたCD-ROMに収録されているPC活用事例集とともに、今後の活動に役立てたいと思います。
今後に期待する事項として
1)地域毎の分科会はできないでしょうか?IDNとしてのバックアップやフォーローを考えて下さい。又活動事例集の収集と発表の場を設置して頂ければありがたいです。
2)メルマガによるスキルアップ講座シリーズと定期的な講習会を組み合わせたものを考えて頂きたい。
3)組織的な問題解決の方法を確立する為の「お助け広場」の実現を是非お願いします。※ 最後に、このフォーラムの運営に尽力されたスタップの皆様に感謝申し上げます。

吉澤七重さん(第18期生)
  落ち着いたフォントのセンスの良いテントカードはきわめて難しいとけ込む時間を瞬時にまとめる絶大な効果をもたらしたと感じました。フォーラム全体がまとまり企画運営グループの皆様の知的あふれた気配りを感じました。『夢やビジョンをもって何かにチャレンジ』の意見交換?『楽しむこと』とは?などと開催前に単純に考えていました。
  読むべきアンケート回答集をプリントアウトしたもののそのずっしりした内容に立ち向かう視線は遠近両用メガネにひどく抵抗されてしまいました。3部屋に分かれテーマをみごとにコントロールして時間を操る飯塚渉座長の暖かく響く声とそのすばらしい運営能力にそして経験を積まれた皆様が自らどのように努力され困難を克服されているかを伺っているうちに問題や疑問を深く考える筈の前頭葉が咀嚼障害をおこし惨めな気持ちになってしまいました。
 
  『やっぱりわたしはアナログ人間…』と思い知らされました。『自分のノウハウを教えるという行為はライバルを増やす事になりその様なライバルをふやすような事は絶対やりたくない…』映画監督の三谷幸喜氏が東大講演報道でコメントしていたことを思い出しながら心に余裕と自信がある人だけに許される世界だけれど笑い転げるくらい同感した自分は?なぜ?に対する答えとして気持ちをストレートにいえる様になりたいし将来のその日が最期であっても私は学び続ける…。が自分に対する結論であり感想だったと思います。スキルアップは嬉しいがアピールできることにつながるとは思いません。そして受信型人間が存在するかぎり発信型人間の位置がみえるのだからそれもそれ…という気持ちの存在を確認出来た事が嬉しい正直な感想です。言葉に出来ない気持ちに迷いながら事前アンケートにあの時どの様に答えていたのか反省するつもりで読み直しながら今後への期待を込めて来年の 【ADF2005】 を楽しみにしています。

岩井正三さん(第20期生):人との「つながり」が広がったフォーラム
  今回のフォーラムの会場が私の養成講座(20期)のスタートとなった所で、特に印象的でした。ここから1ヶ月余の苦労(?)を共にして、人を知り、お互いのシニアパソコンライフの思いが通じ合い、何となく同期生と云うような感覚が生まれて来ました。そんなことで、今回のフォーラムでは、同期の皆さんと旧友に会ったように自然に挨拶を交わし、その後の状況を伝え合うことができました。この機会に、アドバイザーの資格取得を志してからのこの1年を改めて省みることが出来ました。更に加えて、初対面でしたが同期以外の皆さんも集まりましたので、同じ思いの友人に遭遇し刺激を受け、またまた、次に発展しそうになりました。集まった皆さんには、パソコンを通じて「何かしよう」、「社会に貢献しよう」という意欲に満ち溢れており、例え、この意欲と現実とのギャップがあろうとも、このギャップを解消しようとする意気込みも一つの生きがいともとれるバイタリティを感じました。最大の成果は、「千葉の会」に刺激されて、埼玉県在住のアドバイザーも集まろうという自然な盛り上がりでした。アドバイザーの活動はやはり地域密着であり、情報交換が大切と思います。是非、この会が結成されることを願っています。現役時代と異なり、退職シニアは概ね単独ですから、人とのつながりを作って、技術を含めて情報交換が最大の武器となります。その意味で、今回のフォーラムは人の輪を広げ、友人を作る良い機会であったと思っています。
なお、アドバイザー「埼玉の会」(仮)は次のように計画しています。
発足会   日時:2004年12月13日(月)15:00から
         場所:「With You さいたま」埼玉県男女共同参画推進センター
                  JR「さいたま新都心」下車(17:00より懇親会予定)
連絡先   岩井正三(20期) iwai@joy.ocn.ne.jp

橋本良子さん(第16期生)
 フォーラムに参加しまして、皆様のシニア情報生活アドバイザーとしての気負いと熱気を強く感じました。でも、現実は厳しいものなのでしょう。会社を卒業して、そのままの勢いで向かおうとしても受け入れる側がそのような体制に無い事へのジレンマが感じ取れました。NPOを立ち上げて・・・・沢山の方の夢と希望のようです。でも、これは自分の技術を高め、知識を深めればおのずと付いてくるもののように思うのです。フォーラムで感じた事は、仕事、仕事へ駆り立てる思いが最優先されて自分への投資を忘れているのでは無いかしら?でした。
パソコンの知識を深める勉強会が出来たら嬉しいと思います。

佐藤昌子さん(第11期生)
  シニア情報生活アドバイザーとなって丸2年が過ぎ、パソコンの楽しさと奥の深さを感じるようになってきました。他のアドバイザーの皆さんはどんな思いで活動されているのかを知りたくて、このフォーラムに参加いたしました。活動報告、事例発表等で具体的な発表がとても参考になりました。私も早速体験してみようと思っています。参加者は3つの分科会に分れ、座長の進行で意見交換などが行われました。私が参加した第一分科会のテーマは「アドバイザーの夢と現実」で、個々の活動の紹介をしながら夢を発表しました。壮大な夢、身近な希望などが発表され、アドバイザーとしてすでに目標を見つけた人、これから目標を見つけようと頑張っている人達との意見交換もとても意義のあるものでした。各分科会の報告で感じたことは、どの分科会も「スキルをもっと高くして活動範囲を広げていきたい、仲間との連帯感を持ち共に前進していきたい」と思っている方達の存在が多かったことです。皆さんから沢山のエネルギーをいただいてこれからの活動に活かしていきたいと思います。もっと時間がほしかったです。

白瀧康次さん(第29期生):アドバイザーの熱気に感動
  フォーラムの最初に、ご出席の皆さんの祝福を受けてアドバイザー認定証を受け取るという幸運に恵まれて、ADF2004は私にとって忘れられないフォーラムとなりました。粋な配慮をしていただいた企画運営Gの皆さまと、温かく迎え入れていただいた先輩アドバイザーの皆さまに心から感謝いたします。フォーラムの事例発表や討論では、アドバイザーとして社会に貢献していきたいという強い熱意と高い専門性を感じました。フォーラムを情報交換の場とし、アドバイザー間の協力体制を築いていけば、一人ひとりでは弱いアドバイザーの立場も強化できるのではないかと期待いたします。懇親会に移って、参加の皆さまと忌憚のない意見交換を行いたいへん有意義な時間を過ごしました。これ無くしては、フォーラムの意味がないかもしれません。脱線しますが、皆さんアドバイザーとしての立派な名刺をお持ちで、出す名刺のない私は恥ずかしい思いでしたが、次回までに何とか準備したいと思います。
 
  懇親会の場はいろいろ盛り上がりましたが、「埼玉の会」をやろうという方針がまとまり、20期の岩井さん中心に早速準備が始まっています。大いに期待したいと思います。何れにしましても初参加の私にとってたいへん有意義なフォーラムでした。企画運営Gの皆さまのご努力、本当にありがとうございました。
 
鷲尾 昭さん(第19期生)
  このたびは、ADF2004の企画・運営、大変にご苦労様でした。まず、その労に対しまして感謝と敬意を表します。全般的に、限られた時間の中で相応の成果があったものと思います。採り上げられたテーマは広範に渉るものであり、論議が尽くされたとは言いがたい感はあったものの許容の範囲であったと思います。
  活動報告・事例発表は実際の事例に基づいたもので、プレゼンテーションの仕方も含め大変に参考になりました。分科会協議ではそれぞれの相違する立場から語られる問題点や解決策・具体例など大変興味深く有意義に伺うことが出来ましたし、なによりも参加者皆さんのお元気さ、積極性には驚かされるものがありました。
 
  私の参加した分科会のテーマは「活躍の機会と場の提供」でした。その中での話題は「活躍の機会と場」をどのようにして探していくのかであったように思います。結論的には、「待っていても果報は来ない、行動することだ」ということであったと私なりに捉えました。
  このフォーラムを通じて、私にとって大きな成果の一つは「新たな出会い」でした。この「出会い」も「フォーラムに参加する」という行動から生まれたものです。埼玉という地域での情報交換会も実現される動きが具体化しつつあります。「一人では出来ないこともグループで纏まれば何かができる」このフォーラムが出発点になり新しい歩みが始まることを楽しみにしています。
  参加者諸兄姉は皆「いきいきアクティブライフ」を地で行っている様な人たちでした。付いていくのがたいへんという感じですが、置き去りにされないよう精一杯歩んでいきたいと思います。
  「IDN」に期待することとしては、私たちが動くきっかけになるような情報の収集(例えば、各地公体のIT教育取り組み姿勢など)と提供を期待します。「IDN」は我らアドバイザーの支えです、これからもご支援・ご指導よろしくお願い致します。ありがとうございました。

羽澄 勝さん(だい15期生)
 企画運営委員、当日の総合司会の役割と第3分科会での討議を通じて、ADF2004の鮮烈なる熱気の洗礼を受けけることとなりました。昨年に続く2度目の参加でしたが、『企画運営委員の公募』と『分科会の開催』という新しい試みは、58人の参加者各々が抱いていた課題が分科会のテーマとして取り上げられ、懇親会の閉会まで続いたハイボルテージの討論は間違いなく、次のステージの幕開けに繋がるものと確信しました。このエネルギーが再結集され、色々なワーキンググル−プが立ち上がりそれをNMDA、IDNが支援してゆくという構図が目に浮かんできます。来年は、これらの実績の上に自信を持ったアドバイザーが再集結することになるのだろうと感じています。

中里三之さん(第21期生)
 企画運営Gの方のフォーラムの理念・企画を綿密に構築されたこと、アンケートの収集・分析、配布CD-ROMの構成制作、資料の作成、各分科会の座長の方のコーデネート、これら実務でご労苦なさったことが当日結実したものと、深く感銘いたしました。お疲れ様でした。ありがとうございました。それに加えて、参加された方の熱意が、多くの実りを創ったものと感じました。私は、第三分科会でしたが、他の分科会のことも知りたいし、全体として総括し、これに対してどのような取り組みをなさるのかお示しいただければ、なおよいのではないかと思います。
 
高野文夫さん(第20期生)

  私が一番興味をもって聞いた話は、驚かれると思いますが理事長挨拶でした。このパワーポイントでの説明はこれからのアドバイザーの展望と現状をうまく纏めていらっしゃって、大変分かリ易いうえに、現実に私達NPOグループが直面している問題だったり、これからの課題だったり、既に挫折している事柄を簡単な数字を交えて教えていただきました。また千葉Gの報告もただただ好感の一言です。

  さて分科会ですが、私はこの資格を「パソコンを使って楽しむ」事を教えられる最低程度の知識を証明してくれるものくらいで、さほど難しくは考えていませんでしたが、各人のアドバイザーとして真摯に社会と向き合っている発言に襟を糺した次第です。この資格を積極的にもっと生かすために、当会も開かれたコミニュテイサイトなどを開設していただき自由な意見の交換などをできるようにしていただければ、スキルアップにも交流にも大変役にたつのではないでしょうか。そんな思いをもちました。

 

飯塚 渉さん(第20期生)

感想

  ADF2004の本番が一瞬の突風のように感じられた。あっという間に終わった本番そのものは海上に浮かぶ氷山の頭であり、水面下にある巨大氷塊の圧倒的な浮力が全てを支えていたと思う。巨大氷塊の正体は7月中旬以降100日余り(1年のほぼ1/3)に亘って精進した企画運営準備をはじめ開催の為の細々した役割遂行や諸事段取り、アンケートに託された多くの仲間の様々な思い、貴重な時間を割いて集まり熱心な討議と交流を繰り広げた参加者達の熱意、これら全てのエネルギーの総和にほかならない。

 企画運営グループのスタッフからは、オン・オフ両ラインの活動とお付き合いを通して刺激や啓発を受け未知のノウハウも数多く教えられた。それぞれ有能で個性的なメンバーとの協働は自分の再発見と栄養補給にもなったと感じている。グループを動かしたIDN運営委員の方々は、船長、機関士、一等航海士、パーサーとして常に先々を洞察しながら手を打って、真っ直ぐな安定した航海を続けていただいた。メンバーの色々な役回りの中で地味ながらイブシ銀のように値打ちのある働きをして下さった方も多かった。橋本秀久さんのCD−ROMコンテンツ制作と橋本さんコンビのラベル印刷、村上さんの気付き・気配りの冴えと絶妙のタイミング感覚、橋本良子さん自製の全参加者テントカードは、座長の議事進行上も、参加者にとっても実に有効で、有ると無いでは大違いであることもよく判った。他にも隠れた一本ワザやワザ有り級の貢献が至るところで見られた。

 

  担当分科会については、結果的にテーマの大きさ、論点の多さと時間枠のバランスが取れず十分な論議を尽くしたとは言いがたい。実際の展開に応じてパート毎の時間配分は思い切ったメリハリをつけ重点化してみたものの、全員に発言の機会が行き渡ったか、発言者は言いたいことを言い切れたか、発言の連鎖を起こすような応酬がどれだけあったか、ホンネがどれだけ出たか、と自問すればとても充分とは思えない。これも運営能力不足という「職権濫用」の一種だったかと思ったりしながら、それを補って余りある参加者各位の大人の対応、つまり随所に発揮された「武士の情け」や「女性の気遣い」に助けられてどうにか閉会に辿り着いたのである。みなさん、言いたい、話したいことは沢山あるのだ。だが手を上げて発言する気になるまで一定の経過時間を要するらしく、こちらから指名して話し出せば かなり長々としたコンテンツが披露される。それが論点に対応することだけでなく派生・関連・周辺事項、更には多少離れたことにまで及ぶこともあった。

 

  ことの当否は別にして、それだけ話したい聞いて貰いたいと思う気持ちがみなさんに強く、ついでに言っておきたいことも多いのだろう、と解釈している。後から思えば、アクティブに的を射た見解を無駄なく発表し合うのも良いが、仲間同士の集まりであるなら「まあ、聞いてよ」というような話をタップリ聞かせて貰う場という一面も望まれていたのかもしれない。フォーラムのイメージと人数や時間の制約を考慮すると、何でもあり、のフリースタイルは現実には困難だろうが、その後の懇親会でみなさんの生き生きした表情や立ち居振る舞いと打ち解けた交歓をみて、裃を脱いだ率直なホンネと楽しさタップリの、カジュアルな「夢の分科会」を空想してしまった。懇親会の席であっという間に11人の賛同者を集め、「埼玉の会」発足の端緒を作った岩井さんのケースは、その場の空気とタイミングを上手く掴んだ「阿吽の呼吸」の見本であり、志あるところには、たとえ「場外分科会」であっても目的を達する機会は訪れることを象徴しているように思えた。

  

今後への期待

 CD−ROMやアンケート回答集のデータ入手をはじめ当日の全体会、事例発表、分科会、懇親会への参加によって、アドバイザー各位の閉ざされていた視界のうち相当部分が開けたものと思いたい。少なくとも、自分の今居る位置と仲間達のおよその動静は判った筈である。 既に先行している人は愈々確信を深め、模索中の人や雌伏して機会を待つ人も何らかの方向感や感触を得たのではないか。現に「勇気が出てきた」と言って来る人もいた。シニアが、使い慣れた職場の羅針盤を離れて異なる海で自ら針路設定することに戸惑い、同じ境涯にある同士の情報交換や仲間作りと交流の大切さを痛感したことを物語っている。 分科会の中でも、仲間同士の連携・交流促進のための自主ネットワーク作りや、IDNネットワークの双方向化でより広く自由で多角的な交流・参画を可能にしたいなど、具体的建設的な意見も出されて関心の高さが窺われる。

 

 社会参加、社会貢献、自己実現の意欲は一様に高いものがあり、今度のフォーラムで、殆どの方々は既に「いきいきアクティブライフ・シニア」であるとお見受けしました。ネットワーク系ワーキンググループには進んで参画・協力したい、とする人が当日2人、後日1人現れている。明確な方向性と意思決定を経て、具体的に動き出すべき課題である。そのほかにも活発な活動経験を持つ人やシニアネットに熱い情熱を持った人も居り、次回ADF2005が、大勢のフレッシュなスタッフの登場と斬新な企画で、益々レベルアップされたフォーラムになることを期待しています。