連載
アクティブシニアのアメリカ・サンディエゴ一人旅
 
【小松 誠一:IDN会員 シニア情報生活アドバイザー第90期生】

【メルマガIDN 第374号~第377号】

第一回:初海外旅行へ出発
第二回:車で砂漠観光
第三回:メキシコの国境の町ティファナへショッピング
第四回:サイクリングを楽しむ

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■第一回:初海外旅行へ出発
プロローグ

 「人種、思想、文化、ことば、の壁をこえて、人間同士は必ず分り合えるはずだ!」と言う‘’哲学‘’を持っている私。初めての海外旅行で1人アメリカへ渡る。年齢は70歳のシニア、無謀とも言える”哲学”が、果たして通用したのか、はたまた破綻か?。

出発の準備
 目的地はアメリカのサンディエゴ、期間は一週間、ツアーではない。計画はすべて自前、インターネットで情報を集め日々の行動計画を立てた。パスポートの取得も自分で行った。アメリカの場合ビザ免除なのだが、電子渡航認証(ESTA)なるものが必要であることも自分で調べ、自宅のパソコンから行った。現地でレンタカーに乗りたいので、板橋警察署で国際免許証の取得を行った。レンタカーはWebで調べ、事前に予約した。ドルは金券ショップで200ドル用意し、金種は1ドル、5ドル、10ドルで一般的な割合にしてもらった。アメリカで繋がるモバイルルーターはWi-Hoと言う会社で予約し、当日羽田空港で受け取ることにした。

機内で10時間を過ごす
 2017年10月9日午後、羽田空港にいた。10時間掛けてロス空港へ向かう、初老の1人旅が始まる。ひょんなことからサンディエゴへ1週間旅行することなった、海外旅行は初めてである。不安と言えばEnglishだが、ハロー、サンキュー、ソーリーの3本の矢で勝負の予定、ただ懐刀がある、


羽田空港は快晴だった




緊張のロス空港 外は朝9時の日差し
「アイキャント スピーク イングリッシュ ベリーウエル(I can’t speak English very well)」、これでアメリカンの善意にすがり一週間暮らせるか大実験です。もう一つ、はたして10時間と言う長い間、あの狭いシートに座っていられるのか正直不安。

 オンタイム(定刻どおりのことらしい)飛行機は飛び立った。3列シートの真ん中は、やはり左右が気になる。左の窓側は女性で30代くらいの外人、右の通路側は体格のいい日本人だった。飛行中はほとんど口を利かなったが、私がイヤホンジャックの挿入口が分からずあちこち差し込もうと難儀していると左の女性が、なにやら英語らしいことばで場所を教えてくれた、口を利いたのはたったのそれだけ。
 右の男性の方は不愛想な人で、声を掛けたがうんとかすんとか音が聞こえただけ。こんな長時間黙っていたのは人生でもそうないことだったろう。デパーチャア(出発のことらしい)から2時間くらいで夕食が出た、いわゆる機内食ってやつかな。けっこう腹もすいていて全部食った。旨いかまずいかって言えばどちらでもない、味の評価はともかく腹の足しにはなった。

時差になれる
 ロス空港到着前には空が明るくなって、着陸時にはすっかり夜が明けていた。この辺の時間感覚は少し変だ。午後3時過ぎに羽田を出て10時間後には朝9時の日差しを浴びる。ばかに早いなあと感じるが、考えてみれば東の太陽に向かう飛行なのだから当たり前なのだろう。
 ロス空港到着と同時に、とにかくアメリカ時間の感覚に強制的に体を持って行くしかない。そうだ今は朝だ、夜が明けたんだってね。到着後いわゆる入国審査になる。今のアメリカはテロに神経質なので身に着けているものは全て外し靴も脱ぎ、身体検査された。検査場の緊張感がアメリカへ来たことを実感させてくれた、なにしろ自動小銃持った人が傍に居るんだもの。

サンディエゴでレンタカーをかりる
 ロスで乗り継ぎサンディエゴへ向かう、アメリカ国内の移動になるんだね。サンディエゴはロスほど厳しい検査ではない。予約してあった「安心レンタル」と言うズバリ安心できそうなレンタカー会社の社長さんが迎えに来てくれた。早速彼のオフィースへ向かうが、いきなり5号線と言うハイウェイを走る、そのスピードに度肝を抜かれた。フリーウエイと言って高速代は取られないが、高速道路ではある。片側4車線でバカでかい、しかもぶっ飛ばす。でも考えてみれば当たり前、そんなところを日本並みの60~80Km/時で走っていてはもったいないはずだ。アメリカのスピードはマイル表示、Kmに直すには1.6倍すればいい。車のメータも「マイル」、これには参る(おやじギャグか!)。メーターを覗いていると70マイルは普通に出ているから110km/時だね。外を走る車もみんな早いし、見れば日本車の多いこと。さて、これを明日から私が走れるのか、ひやひやものである。しかも車は左ハンドルでキープライト(右側走行)、このキープライトに悩まされることになるのだが。

 レンタル手続きを済まし、社長の橋本さんとしばし歓談となった。名前から彼は日本人であることはわかるが、なんで「安心レンタル」やっているの?って疑問が湧く。いろいろあったらしいが、よ~く聞いていると、日本で一時爆発的に売れた「写ルンです」富士フィルムのあれの開発チームのチーフやってたってことだ。それがなんで?いろいろ話してくれたが、日本からの留学生の生活全般にまで亘り、面倒見ている方だとわかり、信頼できそうな人で安心した(会社名どおりだね「安心レンタル」)。

モバイルルーターを便利に使う
 旅テーマの一つは、アメリカでインターネット接続するには?、ってのがある。そのために、羽田空港でモバイルルーターを借りていた。テレビでも「いもとのWifi」を宣伝しているが、海外に行くとき便利だとのことで、私はWi-Hoのモバイルルーターを羽田空港で借りて持ってきた。ちなみに返す時は羽田空港の回収箱に投入するだけ、便利なシステムだね。

 ロス空港到着後、日本で使っているスマホ、パソコン、タブレットを付属の説明書に従い接続した。全く問題なく使える!、これには驚くとともに、今後の観光に大いに頼りになると安心したものだ。例えばスマホ、日常的に使っているメール送受信、ラインでのやり取り、マップ、もちろん日本ともなんの問題なく通信出来る。インターネットなのだから当たり前と言えばそうだが、実際アメリカの地で出来るなんて感動ものでした。ただ、通話は簡単ではない、アメリカの携帯会社の電波を受信出来なければならない。従って携帯電話で通話する場合は、期間限定レンタル携帯を借りる必要がある。今回は不特定な所への電話はしない、電話しても英語での会話は理解できないから意味がない。
 しかし、レンタカーで事故った場合、レンタカー会社へ連絡する必要がある。ちょうどと言うか、レンタカー社長が「ライン」を使っていたので、QRコードでお友達追加した。これでラインの無料通話が利用できる、社長との通話が可能となってひと安心。でも、警察やその他の急用などには使えないので、やはり個人的な旅行ではレンタル携帯は必要かなと思った。

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■第二回:車で砂漠観光
オールドタウン


ホテル、メキシカンって感じですね


天気はいい、スマホで自撮りしてみた


スペイン語で宝石を意味する”ラホヤ”


海に入る家族、まだ十分暑い”ラホヤ”

 ホテルはサンディエゴの北方に位置した旧市街とでも言うのか”オールドタウン”にある。近くには「オールドタウンサンディエゴ州立歴史公園」があって昔の西部開拓時代を感じさせる雰囲気で満ちている。
 どういう訳か食べ物屋、お土産物屋がメキシカンな感じ。聞くと昔はメキシコだったそうな、スペインと戦ってアメリカが取った土地らしい。歴史はともかく、トルティーヤに包まれたタコスは野菜もたっぷり、香辛料の効いたソースとともにとても旨かった、良くすりつぶした豆料理もさすが本場って感じだった。

 アメリカ西海岸は気候の関係で乾燥地帯、サンディエゴの雨期は冬の12月~3月頃で、日本と比べて、雨量は極めて少ないそうだ。10月のこの日は、湿度も低く、抜けるような青空、半そでTシャツでちょうどいい。

運転練習
 朝から車の運転練習だ。昨日安心レンタルの橋本さんからいくつかの、日本と違うルールを教わった。実際に走ってみて右折が難しい。左ハンドル車のウインカーは左についていて、右にはフロントガラスのワイパー、車を運転する人ならすぐわかるでしょう、日本の車と逆。だから右折左折する時、つい右に付いているレバーを操作する、が、いきなりワイパーが動きびっくり、右折左折どころではない。
 後ろに車がいる時など、「なにやってんだあ~」(What a hell are you doing! :Web調べ)って言ってるに決まってる。てな訳で、ホテルの近所で練習コースを設定し、右折、右折、右折、右折と4回右折すると元の位置へ戻る、これを6~7回練習した。これでやっと右折が出来るようになった。一方、左折はそれほど苦労せずに出来たのはなぜだろう。

サンディエゴ近郊の景勝地”ラホヤ”
 車に慣れたところで、景勝地”ラホヤ(宝石)”へ向かった。コースを、とにかく海岸線へと心掛けて進むと、目の前にいきなり「太平洋」が現れた。水はきれい、季節柄海水浴って訳ではないが、日光浴や散策の人はいる。ラホヤに着くとさすがに観光客の車が道いっぱいに駐車している。夏の房総半島を思い出す感じだ、ただホテルやカフェなどは桁違いに高級感が溢れている。

砂漠へ出発だが??
 早朝、ホテルを出発、砂漠見学に向かう。午前6時前には出発して、食料、飲み物などを調達しようと店を探した。何でもありそうなコンビニ”セブンイレブン”を発見、早速必要なものをかごに入れ(この辺は日本と同じ)、カウンターへ。黒人の若い人に例の(I can’t speak English very well)と言い放ったらどうなると思う?、やってみたぜ!。”オ~、ノープロブレム”と来たね。こりゃ幸先がいい。なんたってこっちのことを理解しているようだ。で、クレカ(クレジットカードのこと)を出し、言ったもんだ。”Do you accept VISA?”、返事は、”オーケー!"と。なにしろアメリカはカード社会のようで、ほとんどカード決済、現金はまれらしい。
 無事買い物が出来たが、感じたことは、こんな早朝からひっきりなしにお客が来ている。アメリカ人は特に白人は働かないなんて言う話も聞いたが、みんがみんなそうではないように感じた、しかも行動が「す早い」のには驚いた。

 さて、目的地は「アンザボレゴ砂漠州立公園」と言う結構有名なところ、けれども遠い。そこで、まず車の給油をしなけれなならないが、ガソリンスタンドが意外と少ない。
 スマホのマップを開き、朝飯のドーナツを食いながら探した。進行方向に一軒見つけてここにしようと決めた。そこに至るにはハイウエイより一般道が良さそうだった。なんとかガススタンドに着いた、やれやれ、早速セルフの手順でクレカを挿入、だがちっとも先に進んでくれない。
 こうなるとややこしいぜ!、お店の人のところへ行き、”Help!”。もうこれしかない、でもセルフスタンドにも拘わらず、親切に一からやってくれた。やれやれと思う間もなく、”~~~~!”と言う。”スローリー!”。やっと意味が分かった。「あなたのカードでは、ここでは使えません、アメリカンエクスプレスカード、オンリー」。え!~~。じゃあどうすればいいの?って歎願するのみ。
 でも、相手が日本人と思ったのか、じゃあ、50ドル出せって言ったような気がするので、現金を出すと、キャッシャーに入れて、給油を始めた。満タンになり、レシートが出てくると、差額を返却してくれた、あ~そういうことか、やっとの思いで満タンになり、さ~出発と車に乗り込んだ時のことだ。

 窓をコンコンと叩く若い白人が出現した。窓を開けると、何か必死で頼んでいるようだ。例の I can’t speak English very well、スローリー!、やっと落ち着いて話し始めた。でも、私にはやっぱり分からん、なにか「ガソリンが無くなって、車をハイウエイに停めて来たので、送ってほしい」私は想像力と持ち前の”勘”を働かせて理解した。
 この理解は間違いではなかった、がそこまで運転して届けるのは道が分からずシンドイので、君が運転するようボデーランゲッジで伝えた、分かったらしい。ところで、ハイウエイのどこだか知らないが、ここまでハイウエイを歩いて来たのかと思ったら、やにわにスケボーを出して、これで来たとのこと。へ~~危ない!ことだなあと思いつつ、一時しのぎのガソリンとスケボーをのせると現場へ向かった。
 結構な距離があったようだが無事駐車中の車に到着、ガソリンを給油し、彼は喜んで、握手を求めてきて”サンキュウ!”と共にクシャクシャの5ドル紙幣を出した、固辞したがあまり強く言うので受け取っておいた。アメリカンも義理堅いんだねと感心したものです。
 この時間じゃきっと勤めに行く途中だったんだろう。それにしても、私の「お人よし」はアメリカに来ても変わっていないようだと、へんな満足感と反省が入り混じって、彼の車を見送った。車に戻ると、”アッ、スケボー忘れやがった”、さすがに追っかけて返す気にはなれず、砂漠へ向かうことにした。

砂漠の景色に見とれて
 ハイウエイを快調に飛ばし始めた。走っているのは8号線と言って、サンディエゴから東に向かう道だ。アメリカの場合偶数の番号の付いた道は東西、奇数は南北と決まっているとレンタカー社長に聞いた。アンザボレゴ砂漠州立公園へはランプを降り、左折して北へ向かうことになっていた。道は、わずかながら標高をあげているのでエンジンも唸る。さすが乾燥地帯だ、岩山や見通しのいい砂地、見える景色がすさまじい。速度にも慣れ、景色にみとれているうちに左折ポイントを逸してしまった。気が付いて車を止めマップを見るとかなりすぎて次の左折路が近くなっていた。
 とりあえずそこでハイウエイを降り、進んで行くとまさに砂漠の一本道だった。少し小高い所にのぼり眺めると砂漠を堪能できた。また砂漠の中に昔の駅馬車の駅のような集落に立ち寄ってみた。人もほとんで居ないがガソリンスタンドだけがしっかり立っていた。


砂漠のパノラマ、私の車とともに

 諸々のハプニングのせいで、すっかり時間も遅くなってしまい、すばらしい砂漠も見れたのだから、「アンザボレゴ砂漠州立公園」はやめて、もう帰ろうと決めた。でもせっかくだからとハイウエイを途中で降り、オアシスらしき所を回った。
 帰りは94号線と言う片側1車線の道を走りましたが、ドライブ好きにはきっとやみつきになるに違いないようなスリル満点の道だった。

マップとナビゲーション
 この日は、朝早くから行動したが、語りつくせぬほどいろいろ経験して、まことに有意義だったが、最後に圧巻と言えるドラマが待っていた。夕暮れのサンディエゴの市内に入るとさすがに道が分からない。さて、ホテルはどこやらとしばし考え込んだ。おおよそ頭に入れておいたはずだが、やっぱり迷ってしまった。そこでスマホのアプリ「マップ」の登場だ。マップを起動し、経路をタップし現在位置を指定、続いて行先即ちホテルをインプット。
 すると2~3本の経路候補を表示してくれる。よさげな一本を選び、開始ボタンをタップするとナビゲーションが始まるのだ。ところがスマホのバッテリはもう残っていないし、手持ちのモバイルバッテリもかなり使っているので不安がよぎる。万が一バッテリが無くなってしまえばホテルへ戻れないのだ。
 とにかくモバイルバッテリを使いながらナビに従って行動を開始した。一体どこを走っているのかさっぱりわからないが、しばらくするとなにか見覚えのあるところに出た、ホテルの真ん前だった。ナビが言った「目的地です」。途端にすべてのバッテリが切れた。奇跡と言う他はない。
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■第三回:メキシコの国境の町ティファナへショッピング
メキシコのティファナへ

いざメキシコへ


レボルシオン通りのアーチとメキシコの青い空


先住民のモニュメント1


先住民のモニュメント2


 サンディエゴはカリフォルニア州の南端に位置し、メキシコはすぐ近い。メキシコ側の市はティファナと言い、観光案内には是非お土産をと勧めている。テキーラ、ソンブレロ帽子、ポンチョ、なにか一つほしいなあと思っていた。とにかく行かないことには始まらない。
 その前にサンディエゴの交通事情は、とにかく自動車がメイン。鉄道はロスアンゼルスとサンディエゴ間をアムトラックと言う鉄道があるが、これだけだそうだ。他には市内3ルートのトロリーがあると言う、が、このトロリー実は軌道敷つまり線路がある、東京の都電荒川線のような感じ。でも車両数が多くスピードははるかに早い。
 このトロリーがメキシコのティファナ手前まで行っているとのことなので、乗ることにした。まず切符が問題、どこで?、どのように?、いくら?、分からないことずくめ。停留所に行き、その辺の人にやたら聞くしかない。エックスキューズミー、得意の英語が出た(だれでも言えるよ!アホ)、でもこれが効くんだ。いちおう答えてくれますよ、アメリカ人は親切だ。で、よーく教えてもらったよ。
 こうだ、まず運賃をストックするカードを購入するんだ、2ドルなり。それに片道切符なら2.5ドルをチャージする、往復なら5ドル、でも1日乗車券なら5ドル。な~んだ、それなら1日券にしようと決めた。ここまで初老の紳士が教えてくれ助かったよ。
 それから距離に関係なく運賃は変わらない、なんとおおらか。で、切符を買ったかどうか(チャージしたか)は自己責任?、改札など無いから。え!チャージしなくても分からなければそれっきり、ただし、車掌さん(たぶんそんな人居ないと思うが)にみつかると支払うことになるそうだ。
 トロリーの中に”You mast チャージ~~”なんて警告が書いてあったから、ただ乗りしてるやつもいるんじゃないかな。それと乗客の多くがメキシカンだ。ティファナから働きに来ていると思われる人が多かった、それはティファナに降りて分かったことである。

 いよいよメキシコへ入るが、入管で失敗した。入国審査所に2列並んでいたが、人の多い方にならべばいいと思ったが、これが失敗。メキシコとUSAを何度も行き来している人の列だったのだ。この列の人はチェックが簡単だ、しかし、私の場合は初めてなので、パスポートに実績を示すスタンプがないのですぐわかってしまった。あなたはこっちですと別の列の最後尾へ連れていかれ、ちょっと面倒な手続きが待っていた。
 ここではまことに心細い思いをした、理由は英語ではないから、たぶんスペイン語、ほとんど勘で対応しんだよ。聞かれたことに、とにかく「ショッピング!、ショッピング!」と答えたんだ、それ以上は相手も諦めたのか、分かってくれたのか、ともかく、ついにメキシコへの入国が許可された。

 メインストリートのレボルシオン通りの入り口には大きなアーチがあり目標になっているようだ。ざっくり言えば、町が汚い、店の前でお客に声をかけている人がコワイ!、”おとうさん、こんにちは”なんて片言の日本語で言うんだが、これが余計に怖さを煽る。で結局見るだけになってしまった。お土産がほしければネットで買えばいい。次に来るときはちゃんとスペイン語勉強してきますから。

サンディエゴの夜のダウンタウン
 メキシコから帰ると楽しみが待っていた。レンタカー社長の橋本さんが、夜のダウンタウンを案内してくれるって言ってくれていたからだ。一旦ホテルへ戻り、待っているとラインの無料通話の呼び出しが鳴った。これから向かうのでホテルの住所を知らせるようにとのことなので、ラインで送った。アプリの「マップ」で行先をホテル住所に設定してナビに従い移動するとの事。
 ホテルの前で待っていると車が見えた、ほんとに伝えた情報で来たんだあ~とあらためて驚いた。聞くとどこに行くにも「マップ」のナビを利用しているそうだ。グーグルマップ恐るべし!、と言うかまさにスマホは世界共通のツールなんだってことを痛感させられました。もしガラケー使っている方がいたら、早くスマホへ移行しましょうよ(スイマセン余計なお世話で)。
 社長曰く、サンディエゴへ来たならココって場所に案内すると言う。サンディエゴの繁華街では何と言ってもリトルイタリー、その中で、店の名は”IRONSIDE”(アイアンサイド)。
 おすすめは海鮮で、私たちはロブスターと生カキを食べた、もちろん美味しかった。ここで、支払いについて教えてもらった。店員に「チェック プリーズ」って言うと伝票を持ってきてくれる。ここからがチップ計算、合計金額が印字されていて、その8%~10%くらいをチップとして計算し、合計の下に書き込み、チップを加えた総合計をその下に書き、クレカと同じサインをしてクレカを添えて店員に渡すのだそうだ。
 その伝票は同じものが2枚あって、同じように記入し、1枚はお店、1枚はお客の控えなんだとか。実際に行われているところ見るのははじめてだから、非常に勉強になった。翌日一人でやることになったので、これは助かった。
 チップ制についてはこんなことも教えてくれた。働いている人の基本給は極めて低く、チップが主な収入になるんだそうです。この辺は日本と全く違うので、しっかり認識しておかないといけないんだと思った次第です。

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■第四回(最終回):サイクリングを楽しむ


ダウンタウンのレンタサイクル店


観光バイク?、浅草の人力車みたい


航空母艦”ミッドウェー”


白線の中が自転車レーン

アメリカの生活に慣れてくる
 旅の目標の目玉がサイクリング、アメリカは自動車王国でもあるが、ピープルは結構自転車にのっているらしい。ではってことで、どんなバイシクルライフを送っているのか一度見てみたい。ところで、滞在数日が経つと、言葉や頭の中がだんだん横文字になってくる、耳から聞くだけなのに、おもしろいね。
 実は最初の日、ホテルで会う人毎に”グッモーニング”って言われる。なんて返すのかわからず、日本人特有のあの「わらってごまかす」でしのいでいた。しかし、数日後には当たり前に、”グッモーニング”とやっているぜ、しかも心から言っている自分に気が付いた。言葉なんて机の上で勉強しペーパテストなんて全く意味ない、心や実感伴ってこそ身に付く、ような気がする。

レンタサイクルの店を探す
 バイシクルを貸してくれる店をWebで検索し、ダウンタウンへ向かった、足はトロリー、「コンベンションセンター」駅でおりて歩くこと十数分、「Bike Revoltion」(たぶんすぺるは間違ってると思うが)、トウチャコした。なんとなく欧米か!って店で、中にあんちゃんがいた。思い切って入ってみた、へたをすると不法侵入でピストルでうたれるんじゃないか、本当にそんな恐さを感じたよ。でも、”ハロー”、って言ったら、あんちゃんが笑顔で”モーニング”。えっ結構いいやつじゃん (^-^;(って当たり前だろう)。
 そんなことから実は慣れないと恐いんだよね。で、”レントアバイク”なんて言ってみた。分かってくれたよ。クロスバイクを借りたが車体がデカい、アメリカ人サイズしかないのがチョット困る。タイヤは太く私の感覚ではマウンテンバイクって感じかな、事実フロントフォーク(前輪を支えるところ)にはサスペンションが付いている。日本では普通このタイプはマウンテンバイクと言うと思う。

 あんちゃんにサンディエゴのおすすめポイントプリーズと言うと、地図に黄色いマーカーで書き込み丁寧にコースを教えてくれた。お~ナイスガイじゃん、アメリカの若人っていいやつ多いね。それによると湾内のサイクリングロードがいいらしい。さっそくスタート、以外にペダルは軽い、ベアリングがいいのか、整備がいいのか。

ヨットハーバーまでのサイクリング
 道は広くてまづまづ走りやすいが、市内はやはり観光客でいっぱい。ゆっくり走って行くと、でっかい航空母艦「ミッドウェー」が現れた。観光客が中に入って見学しているようだ。実はミッドウェーの母港がここだったらしいく、退役後展示されているんだそうだ。他にも戦艦や豪華客船なども見られた。

 サイクリングでは、道がおもしろい。もちろん日本と逆のキープライトではあるんですが、車道走行が徹底している。車道に自転車用のレーンが敷かれているから安心して走れた。交差点では右折車が私の右に停止して、ちゃんと自転車レーンを尊重していて感心したが、車に挟まれての停車は、慣れないと恐いですね。

 ヨットハーバーまでのサイクリングを楽しみ、ダウンタウンへ戻り、お店のあんちゃんに”サンキュウベリマッチ”と言ってチップを渡して帰途についた。帰りに、ステーキ屋さんが目に留まり、入ってみたがどでかい肉の塊を食べてアメリカを堪能、会計では前日教えてもらったチップの計算が役に立った。

エピローグ:スリル満点の旅を楽しんだ
 なんかのレポートよろしく、書き進めてきましたが、「アメリカ、じじい一人旅」とでも表現できる今回の旅、感想を一言で言えば「スリル満点」でした。言葉がわからない中、ハプニングあり、新しい世界への驚きや怖さあり、これらも旅の一つの楽しみとするならば、私は堪能しました。もちろんツアーで、付いていくだけなら楽で目的がすぐ達成出来るでしょう、しかし、このようなスリルもまたいいかなと思います。

 それと、見知らぬ日本人の私に対し、アメリカの人々はとても親切でした。またその場のシチュエーションから正確とは言えないが、だいたい意思は通じるもんだなあとも思いました。もちろんちゃんとした語学力があるに越したことはありませんが、大事なことは思い切って、引っ込み思案にならないことのような気がします。
 でも、次回があるとすれば日常会話くらいは身に着けて行きたいですね。また、お返しに2020のオリパラにはなんらかの”お・も・て・な・し”ができたらいいです。

 今回、たまたま機会を得、楽しい経験をすることができました。お世話になった方々に感謝です。”サンキュウベリマッチ!”。
最後まで読んでいただきありがとうございました。(完)
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