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                                 メルマガ IDN 第73号
                                      Inter Depending Network
                                      2005年 4月15日発行
              
                                                          
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                                      《第73号のご案内》
 
1.ふれあい充電講演会 
 =
第48回(4月19日)「駆け足で世界遺産を巡る旅/熊野古道」の案内(再掲)
 
2.シニアー情報生活アドバイザー講座
  =東京:第34期・第35期・第36期のご案内
 講座の受講感想:西川 肇さん・日比野 信一さん
 
3.IT・PC講座  
  =パソコン楽しみ隊:4月の予定
 
4.「楽しくパソコンライフ」〜武兵衛の近況〜
 =第4回:パソコントラブルBさんの場合
  
5.学生,社会人の進路相談  
 =人材の山脈を生かそう

6.下関支部レポート
  
7.千葉アドバイザーの会「C−PAK」
 
8.アドバイザー埼玉の会「シニアドさいたま」
 =第3回シニアドさいたま例会の案内

9.IDN会員募集のご案内 
  =入会を考えている方に(再掲) 
 
10.再開:海外旅行体験話クラブ
 =次回(6月)の予告
 
11.会員のホームページの紹介
 
12飯塚 渉さん:連載「大江戸こぼればなし」
 =新連載第2回:第一章 江戸の名物−その2 大名小路−
  
13.ふれあい広場
 =第8回たかお会『善福寺川自然探索ウォーキングと緑地公園での花見』の報告 
 =アウトドアクラブ たかお会 今後の計画(再掲)
 
14.編集後記 
 =ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏に飛び立つ
 
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1.ふれあい充電講演会
■第48回「駆け足で世界遺産を巡る旅 熊野古道」の案内(再掲)

 4月5日から古希の記念に俳画を中心とした作品展を成功裏に終了したお馴染みの金田和友さんは、昨年、念願の熊野古道を歩かれました。熊野古道は国の史跡に指定されていますが平成16年7月7日に世界遺産リストに登録された紀伊山地の霊場と参詣道に含まれ、脚光を浴びています。なにはともあれ行ってみようと飛び出した金田さんの道中記はホームページにも紹介されています。ご家族ともどもお越し下さい。

金田さんのホームページ http://www.h4.dion.ne.jp/%7Ewasanjin/

 

講演者からのメッセージ

 関東百観音をめぐり終え、現在多摩88ヶ所札所巡りに挑戦中。結願の暁にはいずれ高野山に詣でる積もりなので、その下見もかねてツアーに申し込みました。一昨年大病を乗り越えたのを機会に,国東半島200キロの遍路旅をして往古の霊的なものに惹かれるようになりました。この紀伊山地のツアーでも随所でそれを味わえるだろうと期待しながら旅にでました。

        記

・テーマ:「駆け足で世界遺産を巡る旅 熊野古道」

・講 師:金田和友氏(IDN会員)

・日 時:4月19日(火) pm6時―7時30分

・会 場:東京しごとセンター5F 第1セミナー室(定員42名)

・千代田区飯田橋3−10−3 пF03−5211−2307

    (JR飯田橋駅・東口、東京メトロ飯田橋駅A2から5、6分、ホテルエドモント隣)

・会 費:1500円(一般) 1000円(IDN会員)

・懇親会:(講演会の後任意参加)懇親会費2000円

・申込み:金田 03-3392-1043  afu@k2.dion.ne.jp

        中川 03-3869-0315  mgt-na37@cilas.net

会場の都合で定員は42名です。

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2.シニア情報生活アドバイザー講座

■ 「シニア情報生活アドバイザー」養成講座とは
  この講座は、高齢期の生活に密着した、情報技術(パソコンやネットワーク)の楽しい活用方法を教えることが出来る人を養成する講座です。NPO(特定非営利活動法人)「自立化支援ネットワーク」(略称IDN)は、「ニューメディア開発協会」(経済産業省の外郭団体)が認定する「シニア情報生活アドバイザー講座」の養成講座実施団体に指定されています。

■東京:34期・35期・36期のご案内
 下記の講座の受講者を募集中です。毎回土曜日の開催です。
 知り合いのお方でご興味をお持ちの方を紹介してください。
 
第34期:2005年 5月28日(土)〜 6月25日(土)
第35期:2005年 7月  9日(土)〜 8月 6日(土)
第36期:2005年 8月13日(土)〜 9月10日(土)

・会場:TEPIA(財団法人 機械産業記念事業団)
     港区北青山2丁目8番44号(地下鉄外苑前より徒歩4分)
 
東京での開催の詳細は下記でご覧ください
URL:http://www.npo-idn.com/senior2.htm
 
■講座の受講感想

西川 肇さん(アドバイザー第32期受講生):養成講座へ参加して

 毎土曜日5日間、計25時間、養成講座へ参加した。何年ぶりかの受講生であったので、期待と緊張そして新鮮な気分がした。

現在まで、パソコンの使用に関して不自由は感ぜず使用してきていた。現役を退き、高齢初心者にPC操作を教える機会があり、人に教えることの難しさを感じていた。この事を解決する手段として今回の講座を受講した。

 しかし、講義を受けていると、いろいろ知らないことが多いことに気がついた。PCに関する知識が偏っていたこと、特に機器の設定に関することは今まで必要とはせず、また一度設定すれば再度設定する事は殆どなく忘れてしまっていることを再認識させられた。ソフトの操作はできても、機器の設定になると全くわからない。このような現状からも、ネットやメール設定に関し学習できたことは大いに参考となった。

 インストラクターの養成に重点をおくならばもっと実習時間(講師体験など)を増やした方がいいのではないかと感じた。ほとんど素人の集団を短期間にインストラクターの卵まで成長させた各講師とアシスタント方々の努力と熱意に御礼申し上げます。また、今後32期受講生相互の連絡網構築に努力していただいたことに感謝し、この講座の成果を今後の活動に生かしてゆきたい。

 

日比野 信一さん(アドバイザー第32期受講生):講座を受験しての感想

 平田先生が、強調されて説明されていた、自分でよく分かっていても、パソコンを知らない人にも分かるような言葉で説明しないと理解してもらえないという言葉が強く印象に残っています。この感想文を書くに当たって、IDNのHPを見て自己診断ツールPPS動物ゲーム診断で、サルを選びました。ジョハリの窓では「自分ではよく分からないが他人にはよく知られている側面」との指摘、最近よく家内に言われていること。つい自分流になりがちのところ肝に銘じなくてはと、もう一度思い返しているところです。

 定年を間近に控え、これからの生き方を考えておりました。そのひとつとして、自分の好きな領域にパソコンがあることを再確認し、好きなものを応用できる仕事はということで本などの記事からパソコンアドバイサーというものを知り、面白いかもしれないなと興味を持ったわけです。

 生徒が5名と少なくちょっと緊張する状況の中、先生が4名もおられ充実した講師陣と真剣の講座に納得しながら毎回参加させていただきました。最終日が試験であることを聞きしびれましたが、最終的には6名の先生方と生徒より多い指導を得たことに感謝します。

 これを一つのチャンスとして、また、楽しい仲間が5人できたことと優しい先生方とも知り合い、これを基に大いに交流をしていきたいと願っています。有難うございました。

 
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3.IT・PCの勉強会

 

■パソコン楽しみ隊:4月「メモ帳でホームページの作成」勉強会の案内
・日時:4月23日(土)13:00-16:00
・場所:品川人材開発センター第1教室<プロジェクタ使用>
・テーマ:「メモ帳でホームページの作成」
・内容:
 最近はやりのブログもソースを表示してみるとhtmlで書かれたホームページ(HP)であることがわかります。ごく簡単なページを追加したり写真を入れ替えるだけならhtmlで作業するほうがはやいことがあります。またデータの一部がこわれたときにはhtmlで修復する必要があります。htmlを知ることはHPの仕組みを理解することにもつながります。今回は基本的なhtmlのタグについて勉強します。高価なHP作成支援ソフトではなくメモ帳を使って簡単なHP制作を体験してみましょう。
・案内役:岡角 興次 さん
・申込み:tyoko@inter7.jp(武居 陽子さん)
・お願い:可能な方はノートPCをご持参ください。なくても支障ありません。
【文責:國重 誠之さん】

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4.楽しくパソコンライフ」〜武兵衛の近況〜

 

■第4回:パソコントラブルBさんの場合

 小田急線沿線にお住まいの70歳すぎの方。パソコンは自分自身のことや故郷のことなどワープロが主です。以前はお仕事の関係でコンピュータに関するエッセーも書いていました。趣味は囲碁、メールでメンバーとの連絡をされている。

・昨年10月にWindowsが立ち上がらないとの連絡。電源を入れたら内部ディスクが「カタカタ」異常音。

・内部ディスクは取り外し外部ディスクにする。

・内部ディスクに新品をセット。

・再インストール後は保存してあるデータを外部から内部ディスクに移行。

ここまでは良かったのですが、その後、今年にかけて時々Windowsが立ち上がらないことがある。その都度、電話を頂きました。再度調査の結果、心当たりのある不具合が見つからない。さらに調査したところディスクもCD−ROMも認識していない時がある。思い切って内部のケーブル。基盤からディスク、CD−ROMへ接続してあるもの(IDEケーブル)を交換。その後は順調に動作しています。内部ディスク交換作業時に抜き差ししたときのトラブルか?反省しています。

 ディスクが異常音の時には、お金がかかりますが早めにディスクを交換した方が望ましいですね。ディスクを交換したときに以前のディスクからのデータを復元しておくことは大切なことです。パソコンショップに修理をお願いするとデータの復元まではしてくれないのが普通です。修理に出す前に知識のある方に相談されることをお勧めします。

後日談

 Bさんはパソコンが不調で、私の知り合いの会社へ修理で持ち込まれていました。その関係で知り合いましたが、お話しを伺っていると私が長年勤めていた会社の大先輩でした。年齢差から在職中のお付き合いはありませんでした。しかし退職後にこのような先輩にお目にかかれるのもパソコンのおかげ。さらには、ここに書ききれないくらいの話題が生まれた。人の縁の激しさを知りました。

【レポート:小坂武夫さん】

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5.学生,社会人の進路相談をいたします

人材の山脈を生かそう

 3月から4月にかけて,2度目のアドバイザーの更新研修が行われた。アドバイザーの資格をとって3年経つと,更新研修を受けることになる。今年の対象者は42名,内一名は年齢の関係で,更新を辞退された。3名の方が,設定された更新研修の日に時間が取れず,個別に対応することになった。

 時間が取れないのは,健康の事情や勤務の都合による。少子高齢化社会の到来といわれているが、普段疎遠になっている方々と電話で日程の都合を聞いてみて,はじめてシニアが直面している現実の厳しさに思わず溜息を飲むことがある。

 アドバイザーの資格を取ろうと思ったときは、資格を取って少しでも高齢化社会を迎えるシニアのお役に立とうと志を立てた。試験にも受かって,一時は順調な日々を送っていたが,健康を害して家から外へ出られなくなっている方もある。経済的理由で,どうしても週2度はお勤めに出なければならない方もある。志はあるが,現実との戦いで,どうにもならない状況に直面しているのだ。

 こんなときこそ,お互に力を寄せ合って、苦しい時を脱出する力になりたいものだ。

 IDNには,120名を超える会員と,160名の越えるシニア情報生活アドバイザーがいる。一人一人は,実に優れた才能やスキル,何よりも人柄のよさを誇る人材が結集している。IDNは人材の山脈だ。ネット社会の利便性をこのような時こそ活用して,一人ではできない不便や苦境を、2人,3人の仲間で,助け合うことはできないものだろうか。更新の機会を,単に決められた手続きを事務的にすませる機会に終わらせないで,助け合いを実践する機会にできないものだろうか。人材の山脈を動かすことはできないものだろうか。

【レポート:奈良原理事長】

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6.下関支部レポート

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7.千葉アドバイザーの会「C-PAK」

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8.埼玉アドバイザーの会「シニアドさいたま」

 

■第3回シニアドさいたま例会の案内

第3回シニアドさいたま例会を下記の通り開催します。
◆日時:平成17年5月13日(金)13:30-17:00
◆場所:さいたま市生涯学習総合センター9F学習室1
     シーノ大宮センタープラザ(大宮駅西口)
◆内容:
    (1)近況
    (2)山の地図ナビゲータ「カシミール3D」紹介(梅田さん)
    (3)フリーソフト活用紹介(各自)
    (4)ソーシャルネットワーキングについて
◆懇親会:計画中

当会の活動の一端を下記ポータルサイトでご覧下さい。

http://blog.goo.ne.jp/seniad_saitama

 

【レポート:岩井正三さん】

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9.IDN会員募集のご案内

■ IDN会員募集中
NPO(特定非営利活動法人)自立化(相互)支援ネットワークでは、正会員と賛助会員を募集しています。
*会員の方々には、会員の活動状況や情報を掲載した機関誌を、年4回発行し配布いたします。
*会員の方々には、各プログラムの割引が適用されます。
*入会金及び年会費については「入会を考えている方に」を参考にして下さい。
*詳しいことをお知りになりたい方は、eメールで、事務局までお問い合わせください。


■入会を考えている方に(再掲)
  会員になるには,自分の意思(Will)がなんといっても大切です。少なくとも何のために入会しようとしているのか,目的を決めて入るのが賢明です。

  入会の手続きとしては,入会申込書と,入会金の支払いが必要になります。会員には,正会員(主体的に活動を行う会員で,総会の議決権を有する会員)と賛助会員(団体の主旨に賛同し,直接、間接時間の許す範囲内で活動する会員)の二つのタイプがあります。どちらの会員になるかは,やはり自分の意思で決めて下さい。

会費には入会金と年会費とがあります。
入会金は正会員が1万円,賛助会員が千円です。
年会費の方は,正会員が年間一口1万円,賛助会員が一口千円です。
年会費を何口にするかも,ご自身の意思で決定して下さい。

 メール送信先:<
mailto:idn@npo-idn.com>
 ホームページ:
http://www.npo-idn.com/

 

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10.海外旅行体験話クラブ

 

■再開にあたってのコーディネーターのメッセージ(再掲)

「海外旅行体験話クラブ」のコーディネイトをしております、伊藤政弘と申します。
  しばらくの間、お休みをしていたクラブですが、本年3月より再開の運びとなりましたのでお知らせいたします。このクラブは、海外旅行(海外滞在)で経験した貴重なお話を、写真や資料、ビデオなどを加えながら楽しくお喋りしていただくクラブです。肩の凝らない楽しいクラブですので、海外旅行に興味のある方もない方も、ぜひ一度のぞきに来て下さい。ご参加お待ち申し上げます!

【海外旅行体験話クラブの趣旨】
◇海外旅行者の目で見た、外国の習慣・文化・地理などを、楽しく発表し学習します。
◇海外旅行をした際のハプニング・失敗談・発見・感動したことなどを共有します。
◇日本と外国の習慣(考え方)・文化の違いなどを比較しながら社会の学習をします。
◇珍しい体験をされた方の実話や動機、その後の人生観などを共有します。
◇楽しかった「観光ツアー」や「オプショナルツアー」などの情報交換を共有します。
◇色々な生き方があることを学習し、自立した人生へのヒントを探ります。

 

■再開第2回開催予告

 次回の「海外旅行体験話クラブ」は、月を予定しております。

発表者は、羽澄 勝さんと、丸岡 将泰さんの2名を予定しております。

詳しい日時等は、後日このメルマガでお知らせいたします。どんな体験話が飛び出すか大変楽しみです。皆さんのご参加お待ち申し上げます。

【参加申し込み先など:コーディネータの伊藤政弘さん ma-itou@bd5.so-net.ne.jp 】

 

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11.会員のホームページの紹介 

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12.連載「大江戸こぼればなし」 飯塚 渉さん(アドバイザー第20期)

 

■連載第2回:第一章 江戸の名物−その2 大名小路−

 順序では「かつお(鰹)」になるところですが、前回の「武士」と関係の深い「」を先に扱ってから次回に「かつお(鰹)」に戻ります。 丁度その頃 “初鰹の旬”になるでしょう。 

 

 家康入城から七年後の慶長十五年(1610年)、既に家康は隠居(大御所)、二代秀忠が西の丸下(今の二重橋付近)から内濠一帯(現皇居外苑)、内濠と外濠に挟まれた地域(現大手町、丸の内、東京駅、日比谷、)、桜田門外周辺にかけて、幕府施設や大名屋敷を集中的に配置した。 特に現皇居外苑と丸の内周辺には、老中(七千坪〜九千坪)、若年寄(三千坪〜四千坪)はじめ譜代大々名たちの広大な屋敷が桃山風の華美を競って建ち並び、そのメインストリート(現在の丸ビル前、国際フォーラム前の道筋)は「大名小路」と呼ばれた。 

 

 後に江戸城本丸、天守閣、二の丸まで焼き尽くした明暦の大火=振袖火事(明暦三年、1657年)で、この大名屋敷群も全て焼失するがまもなく再建され、以後も当主の異動・住み替えや幾度かの焼失・再建を繰り返しながら幕末に至るまで「大名小路」は存続した。 大火で焼失する前の、日本最大巨城・江戸城本丸の威容と五層五階地下一階、高さ57.6メートルの天守閣、その前面に展開する錚々たる譜代大名屋敷群、というロケーションは、江戸っ子にとって実に有り難く頼もしい畏敬の的であり、お膝元に暮らす町民の何よりの安心と自慢の種でもあったことだろう。

 

 幕末期に「江戸切り絵図」が発刊されると「大名小路」は更に全国的に有名になる。 版によって変わるが、江戸を三十前後に区分した色刷りの切り絵図は、携帯にも便利で分かりやすく使いやすかったため江戸の住人に喜ばれたが、諸国から江戸へ往来する人々にも人気を博し「江戸みやげ」として最もよく売れたのが「御曲輪内 大名小路絵図」であった。 情報手段が量、質、速度、方法、全てに亘って乏しく、大半が江戸を見ずに一生を終わった諸国庶民にとってはみやげ話と共に見る江戸切り絵図や錦絵、草双紙などは、徳川幕府の力と、都市の頂点に立ち先端文化を謳歌するお江戸を知る貴重な知識の源泉であったに違いない。

 

 江戸を舞台とする時代小説の地理的設定は、殆どが江戸切り絵図に準拠している。今後この連載でもしばしば引用するので「江戸切り絵図」について簡単に触れておきます。

 弘化三年(1846年)、麹町の家主で荒物屋を兼業する近江屋五平は、店が番町の一方の入り口に有った為に道を尋ねる者が絶えず、商売が“あがったり”になるのを防ぐため自前で地図を作り非常な好評を博したという話がある。 当時の番町は一番町から六番町まであり、これが番号順に並んでいない上に偶数番にはそれぞれ表・裏があり、奇数番には堀端とか土手といった冠称も付けられている複雑さであった。 さらに武家屋敷には、大名・旗本に拘らずTV時代劇で見るような表札は一切無かったから、よそから来た人は、土地の人に道を聞くしか方法がなかったのである。

 

 この、近江屋五平発行の「近五堂」(のち「近吾堂」)の「懐中番町絵図」が大いに好評だったのは、それまで実用的な江戸地図といえば最低たたみ二畳くらいの地図でなければ、個々の武家屋敷の所在は分からなかったのが、ある地域ごとに分割して見やすい図を作ったこと、同時に携帯にも便利になるというアイデアが武家、町人の身分差を越えて広く受け入れられたためという。

このことは番町に限らず江戸市中の面積の約七十パーセントを占めた武家地に共通の事柄であったから、近吾堂では嘉永版(嘉永元年〜嘉永六年、1848年〜1853年)では三十一枚、安政版(安政元年〜安政六年、1854年〜1859年)では三十八枚に江戸を分割して売り出した。 

近吾堂の創始に遅れること三年後の嘉永二年(1849年)、ところも同じ麹町六丁目の「近鱗堂

尾張屋清七」も色彩豊かな切り絵図を売り出す。両者とも、発刊後随時改正再販を重ねながらこの二つの版元の絵図は共に良く売れて、今でも好事家には根強い人気があるようだ。

 

 慶応元年改正再版の、近隣堂 尾張屋清七版「御曲輪内 大名小路絵図」を見てみよう。

一ツ橋御門から、時計回りに神田橋、常盤橋、呉服橋、鍛冶橋、数寄屋橋、日比谷、桜田の各御門のある外堀と、江戸城坂下御門、内桜田御門、大手御門、平川御門の内堀に囲まれた一帯には、四十三の大名屋敷、北町・南町両奉行所、勘定奉行役宅、定火消し役宅、歩兵屯所など、十一の幕府施設を見ることが出来る。内堀、外堀の中間を「大名小路」が南北に縦貫し、碁盤目状道路の要所々々に五十箇所近い辻番所が置かれている。 大名屋敷には当主の名前が官名付(松平周防守、細川越中守など)で記入され書かれた名前の向きで屋敷門の向きが分かる。識別に役立つマークも付され、上屋敷には各家の家紋、中屋敷には■印、老中職には丸の中に「老」、若年寄は丸の中に「若」と記されている。 数えれば老中が六人、若年寄も六人と幕閣の人数、顔ぶれまで分かる仕組みになっている。

 

 「大名小路絵図」から想像するに、各屋敷の要害堅固な門構えと分厚い練塀、邸内の樹木で遮断されたこの大名小路は、夜ともなれば鼻をつままれても分からぬほど漆黒の闇に包まれていたと思われる。 しかし、あまりにも畏れ多かったのか、大名屋敷専門に荒らし回ったという“ねずみ小僧”がこの界隈へ出没したという話は、時代小説でもまだお目にかかったことがない。 

 

(参考資料)・「江戸切絵図散歩」 新人物往来社、(解説)佐々悦久 (現況地図)野村秀夫

・Webより、フリー百科事典 『ウィキペディア(Wikipedia)』

・Webより、「江戸の大名屋敷」

 

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13.ふれあい広場
 

■第8回たかお会『善福寺川自然探索ウォーキングと緑地公園での花見』の報告 

 第8回たかお会は、4月7日(木)に開催されました。

 参加者は紅一点の森侑子さんを含む7名、曇天の中、西荻窪駅を10時前に出発、まず善福寺川の源流である善福寺池のある善福寺公園へ向かいました。善福寺池では池のまわりの池面に垂れる桜を愛で、源流らしき水の湧き出ているところを見ました。その後、いよいよ善福寺川を下ることになりました。

 

 川を下り始めるころから天気がよくなり日も照って暑いくらいになってきました。住宅地の中を下っていきましたが、桜もちらほらあり、川には水鳥が多く(かもだけでなくおしどりもいました)、写真を撮る方も多かったです。途中、コーヒーを飲みたいという声もありましたが店も無く、公園で休憩しました。休憩後、花見の場所である善福寺川緑地公園を目指し歩き続けました。

 

 中央線をくぐり環八を越え、少し行くと大きな団地が見えてきました。荻窪団地です。ここを過ぎると目的地の善福寺川緑地公園はすぐそこでした。予定よりは遅い到着でしたが、公園内では満開の桜が迎えてくれました。花見を楽しんでいる方も多く、きょろきょろしているうちに目的地の矢倉橋付近に到着しました。ウォーキングの距離としては幹事の國重さんから8キロ歩いたとの声がありました。ここで金田和友さんと西野憲明さんが合流、計9名となりました。すぐに花見の宴会(昼食会?)が始まり、楽しいひと時を過ごしました。

 その後、現地解散しましたが、多くの方は、折から近くの?芸館(かんげいかん)で開催されていた金田さんの「和散人ほのぼの詩書画展」にお邪魔しました。一覧後、金田さんと別れて荻窪駅に向かい駅前でお茶を飲んでから散会しました。今回も、お天気にも恵まれ良い一日を過ごさせていただきました。参加者の皆様、幹事の皆様お疲れ様でした。

【レポート:滝村 紘一さん】
 
■IDNアウトドアクラブ「たかお会」の今年の計画(再掲)
 今年の「たかお会」の計画をご案内します。6月〜9月の間は会員のリクエストの応じた活動を取り上げたいと考えています。
それぞれの実施計画は、実行2週間位前には、E−メール連絡致します。大勢の参加を期待しています。
(冬鳥探鳥会のご要望もありましたが、組み入れる余裕が時間的にありませんでした。夏鳥を空いている月に入れられれば入れたいと考えています。) 
第 9回:5月中下旬自然観察会宮本森林インストラクター
      神武寺・鷹取山の自然を訪ね、自然観察を行なう。
第10回:10月中旬谷川岳 天神平
      紅葉狩りと「たくみの里」の見学。定期観光バスを利用します。
     
 
■IDNアウトドアクラブ「たかお会」/メーリングリストへのお誘い(再掲)
  IDNアウトドアクラブは自然に親しむことを通じて会員の健康維持や相互の親睦をはかることを目的として発足しIDN-ADF2003で産声をあげたばかりです。活動内容はみなさまのご意見をもとに広げていく計画です。連絡や情報交換のためにメーリングリストを開設しましたのでアウトドアに関心のある方、お気軽にご連絡ください。「お名前」、「メールアドレス」をお知らせください。メーリングリストに登録します。
なお、たかお会に加入したい方、また、活動計画にご意見ご要望がありましたら下記まで連絡ください。
連絡先:   idn-outdoor-owner@egroups.co.jp

幹事:東川・國重
 
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■「ふれあい広場」について
皆様の近況・IDNに対する意見・催しもの案内・等など内容に制約はありません。
思わぬ出会いがあるかもしれません。
下記のメールアドレスへ自由に投稿して下さい。お待ちしています。
<
mailto:merumaga-idn@npo-idn.com>

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14.編集後記

■ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏に飛び立つ

 今日の午後、浜 矩子教授の話を聞いた。同志社大学大学院ビジネス研究科教授との情報は得ていたが、思い出せなかった。かつて三菱総研に所属していたとの講師の紹介を聞いたあと、壇上の顔を見たときにはっきりと思い出した。三菱総研が年初にクライアントを招待して催すイベントのある年に登場したパネラーの一人であり、テレビでも見たことがあることをはっきりと思い出した。

 

 講演のタイトルは『世界と日本の新たな地平:「これまで」と「これから」はどう違う?』だった。60分間の講演のまとめの言葉が「ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏に飛び立つ」。ミネルバのフクロウとは、ヘーゲルが1820年に著した「法哲学」中の、「ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏(たそがれ)に飛び立つ」と述べている一節に拠っている。「ミネルバ」とは、ローマ神話で、「知恵の女神」を、「フクロウ」は「使者」を意味する。「黄昏」とは、「ひとつの時代の枠組みが役割を終えたとき」と言う意味であると浜教授は説明された。家に戻って少し調べてみると、浜教授と同じ意味に使われている例を見つけることができた。私なりに考えてみると、古い時代から新しい時代に転換していく時に、人の英知が新しい時代を切り開らいてゆく、まさに私たちが、21世紀という新しい時代に英知をもって望むべき、と理解する。

 

 浜教授の話の骨子は、世紀末である90年代の「これまで」と始まったばかりの21世紀の「これから」についての説明であり、パラダイムシフトの提示と言ってよい。新旧のパラダイムを示す言葉がたくさんあげられた。二極時代=多極時代(無極時代)、自由無差別互恵主義(お返しの論理・融和)=差別的相互主義(仕返しの論理・排除)、弱者のもたれあい時代=弱者同士がつぶしあう時代、閉ざされた大国=開かれた小国群、集権的管理=競争的分権、国を重視=地域を重視、国民たちの時代=市民たちの時代、など。

 

 浜教授は現時点は新旧時代の「踊り場」にあると位置づけている。これからはどの方向の階段を、どのようにして上るべきか混沌としている。正しいと思って階段を上り、扉を開けたらとんでもない世界が広がっているかも知れない。われわれはこれからの進むべき道を間違えてはいけない。今こそ人の英知を働かす必要があるという警鐘が、講演の結論としての「ミネルバのフクロウは迫り来る黄昏に飛び立つ」につながる。【生部】

 

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今後このメールをご不要な方は、大変お手数ですが下記までお知らせ下さい。

東京都新宿区三栄町8-37 K1ビル3F アントレオフィス四谷H室
自立化支援ネットワーク(IDN)事務所
  TEL/FAX : 03-5363-9717 
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